南アフリカ滞在中の注意事項
~大切な命を守るために~

1.はじめに

  「ヨハネスブルグは世界の犯罪都市」と称されるほど犯罪、特に凶悪犯罪の発生率が高く、殺人、強盗、強姦、強盗殺人など時間、場所を問わず発生しています。
  しかも、これはヨハネスブルグに限らず、プレトリア、ケープタウン、ダーバンと言った大都市部でも同様な治安状況にあります。加えて、違法銃器が氾濫し、引ったくりやスリ、恐喝といった軽微な犯罪を犯す犯人までもが銃器を所持していると言って過言ではなく、しかも、いとも簡単に殺傷に至るという当国犯行の特異性から、被害者となるおそれ=命を失うおそれ、であると言えます。
  表面的にはきれいな街並みで安全そうに見えますが、当国滞在中は次の注意事項を厳守の上被害に遭わないよう細心の注意を払っていただくようお願いします。

2.基本的心構え

  ○夜間はもちろん、昼間でも一人で出歩くことは危険です。複数で行動して下さい。
  ○犯罪者の向ける銃は本物、十分な実弾が装填されています。犯人はためらわずに引き  金を引く用意があります。
  ○犯人に襲われた場合は、出来るだけ落ち着き、所持品等には固執せず、命を守ること  に専念して下さい。

3.具体的注意事項

(1)空港にて

  ○空港での両替は可能な限り利用しないで下さい。犯罪者に尾行され襲われる可能性が  ありますので、ホテルや銀行等他の場所で両替することをお勧めします。
  ○荷物等は常に注意を払い見知らぬ人に話しかけられても宿泊場所等は口外しない方   が無難です。
  ○ホテルのシャトルバスか出迎えの車以外の交通手段は可能な限り避けて下さい。

(2)ホテル

○ホテルのロビーは出入り自由です。警戒を怠らないでください。
  ○貴重品は室内の金庫に保管するか、フロントの金庫に預けて下さい。

(3)交通機関

  ○電車、バス、ミニバス等公共交通機関(特に駅周辺やターミナル付近は危険)は日中  でも強盗に襲われる可能性がありますので、可能な限り利用を避けて下さい。
  ○タクシー等は信頼のおける業者をホテル等から呼んでもらうようにしてください。
  ○レンタカーを利用する際は、走行中も必ず窓を閉め、ドアをロックし、信号停車中も  前車と距離を置いて停車し、いつでも左右へ逃げられるようにして下さい。また、車  両強奪は当国犯罪の典型です。不審な尾行車に要注意です。
  ○交差点での物売り等に窓を開けず、助手席等に物を置かないで下さい。
  ○検問等では、目的や相手の所属、氏名等を質すようにして下さい。また、走行中、覆  面パトカーの停車指示は強盗の可能性があります。

(4)街の中

  ○危険と言われる地域にはやむを得ない事情がない限り立ち入らないで下さい。(徒歩  はもちろんのこと、車でも大変危険です)
  ○昼間であっても移動には必ず車を利用して下さい。
  ○大規模ショッピングセンター内は一応安心ですが、破裂音を聞いた場合は、銃声と考  え、直ちに姿勢を低くし回避の姿勢をとって下さい。

(5)国際的詐欺事件=419号事件に関する注意喚起

  ○従来、ナイジェリアを舞台にした国際的詐欺事件(いわゆる419号事件)が南アに  おいても頻繁に発生しています。アフリカ各国政府高官や公社の名乗る裏金洗浄を装  った詐欺や通常の商取引を装った詐欺等手口は様々です。
  ○本犯罪の被害は詐欺だけに止まらず、武装犯人による監禁や身代金要求と言った凶悪  犯罪の被害に及びます。
  ○南アフリカにおいて多額の金銭を扱う取引・銀行口座開設等の誘いがFAXやEメー  ル等である場合は間違いなく本件詐欺事件と考え、その誘いにのって南アへ渡航する  ことのないよう十分注意願います。